ASICS JAPAN COLLECTION
ASICSの考える「日本らしさ」が溢れる、特別コレクション
あなたの考える「日本らしさ」とはどのようなものでしょうか。
侘び寂び、引き算の美、ハレとケ、八百万の神の国、といった文化や価値観。高い技術力、職人性や丁寧な仕事、伝統工芸の継承といったクラフトマンシップ。勤勉さや謙虚さ、協調性や思いやりなどの国民性や精神性。あるいは、富士山に忍者に寿司やラーメンなどの名物。人によって思い浮かべることは様々だと思います。
今回idy編集部がインタビューをしたのは、老舗国産スポーツメーカーのASICS。1949年の創業以来、国内最大シェアを誇るスポーツシューズを始めとして、スポーツにまつわる様々な製品を作り続けてきた、言わずと知れた大企業です。
老舗としての信頼や知名度はもちろん、最先端のスポーツ科学研究によるテクノロジーや、様々な一流アスリートと協力することによって生み出された製品は世界中のスポーツマンから愛され、今では海外売上比率が8割に近い日本を代表するグローバル企業でもあります。
そんなASICSが「日本らしさ」「日本のクラフトマンシップ」、日本で培われた文化・技術・職人技を追求して生み出したプレミアムコレクションが「ASICS JAPAN COLLECTION」。
ASICSのテクノロジーが詰まった、ブランドを代表するスポーツシューズをベースに日本の素材や伝統工芸を組み合わせてアレンジされたシューズ。そして同様に、素材から縫製まで様々な日本の技術、そして人間工学に基づくスポーツテクノロジーを取り入れたアパレル。これらの商品は既に多くの人々の好評を得て、全世界で販売されています。
なぜ今、日本に注目したコレクションを発売するのか。ASICSの考える「日本らしさ」とはどのようなものなのか。商品作りの背後にある「日本のクラフトマンシップ」、そして「ASICSのものづくり」の特徴や強みとはなにか。
今回は、マーケティングチームの方にコレクションや企画全体のお話、さらにシューズとアパレルそれぞれの開発/製造チームの皆様にもお話を伺うことで、「ASICS JAPAN COLLECTION」、そしてスポーツブランドとしてのASICSを様々な角度から掘り下げてみたいと思います。
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ASICS JAPAN COLLECTION の企画/開発チームへのインタビューも実施しました。
「ASICS JAPAN COLLECTION」とは
テクノロジーと日本のクラフトマンシップの融合
— 今回の「ASICS JAPAN COLLECTION」(以下AJC)は、どのような経緯でスタートしたプロジェクトなのでしょうか
私たちASICSは日本で70年以上スポーツシューズやスポーツウェアを製造してきました。今では海外においても多くのお客様にご愛用いただいています。その中で、日本の企業/ブランドとして「日本らしさ」や「日本のクラフトマンシップ」を商品を通じて発信していきたいという思いは以前からあり、それが実現するために始めた企画がAJCです。
過去にも日本製、オールジャパンメイドにこだわった商品ですとか、日本の伝統的な模様や浮世絵など和柄を取り入れた商品は発売してきましたが、そういったある種表面的な「日本らしさ」ではなく、素材の選定やデザイン、商品の製造まで一貫して「日本のものづくり」を取り入れた商品を作るという点で全く新しい試みでした。
「スポーツテクノロジー」と「日本のクラフトマンシップ」を融合した商品群、head to toeで全身をコーディネートしていただけるラインナップを、というコンセプトの下で作られたコレクションです。
–ASICSの考える「日本らしさ」や「日本のクラフトマンシップ」とはなんでしょうか
もちろん様々な要素があるので明確にASICSとして「これが日本らしさだ」というのは難しいですが、今回のコレクションにおいては、使用する素材や技術、ディテールの表現、製造の丁寧さといったところに重点をおいています。
シューズであれば、日本の伝統工芸品である鈴鹿墨で染色したレザーを使用した「GEL-KYRIOS」や、敢えて染色等の加工しない引き算の美しさにこだわったレザーの「GEL-NIMBUS 20」「GEL-KAYANO 14」、アパレルも極限まで細部や着心地を追求し、素材から縫製に至るまで様々な日本の職人技術や日本人らしい丁寧な仕事と言った要素を取り入れて製造しています。
–スポーツテクノロジーとの融合というお話がありましたが、これはどのように実現しているのでしょうか
ASICSにはスポーツ工学研究所という、運動の動作分析や人間工学の研究を行う組織があり、また様々な一流アスリートの方々と協力して商品の開発を行うなど、世界中のスポーツに携わる方々に信頼していただける商品を開発してきた実績があります。
それら商品開発の中で培われたテクノロジー、そして機能性や信頼を、広く一般の方々に使っていただける商品、ライフスタイルへ提案するというのもASICSの役割であり強みであると私たちは考えております。例えば、2019年よりご好評いただいているASICS SportStyleという商品カテゴリがありまして、そちらはスポーツの現場ではなく日常生活の中で、タウンシューズとして活用していただけるようなコンセプトの商品群となっております。
そういった経験や実績を土台として、日本のクラフトマンシップや伝統工芸を取り入れた商品を作る、というのがAJCでの試みです。そういう意味では「日本らしさ」だけではなく「ASICSらしさ」もつまったコレクションになっているかと思います。
「ASICSらしさ」
Sound mind ,Sound body.
–「ASICSらしさ」について、他にはどのようなことが言えるでしょうか
ASICSという社名は「もし神に祈るならば、健全な身体に健全な精神があれかしと祈るべきだ(“Anima Sana in Corpore Sano”)」という古代ローマの詩人の言葉に由来しています。 創業当初より「スポーツによる青少年の育成を通じて社会の発展に貢献する」ことを一つの大きなテーマとして活動してきたことが示すように、私達はスポーツ(シューズやアパレル)を通じて人々の人生を豊かにすることをなにより大切な使命としています。
2021年にはそれらの言葉や思いをより日本のお客様や世界中の方々に親しみやすく直感的に伝えるため「Sound mind ,Sound body.」というブランドスローガンを発表しました。スポーツや私達の商品を通じて皆様の、心も身体も満ち足りたライフスタイルの実現にお役に立てれば嬉しいですね。
これらの想いはもちろん商品作りにも反映されておりまして、企画/デザイン/開発/製造それぞれの場面で「この商品はどんな人に使ってもらえて、どのようにその人の人生をより豊かに楽しく出来るだろうか」と試行錯誤を重ねています。
–具体的に商品においてはいかがでしょうか
先ほどもお伝えしたテクノロジー、機能性や安心、科学や実績に裏付けされた信頼というのは大きいと思います。また機能性以外の部分でのクオリティも相当に高いと自負しておりまして、例えば商品の耐久性、長く使っていただけるという部分についても世界中から評価していただいております。
製造工程から商品の検査やテストに至るまで、とにかく厳しい基準で丁寧に作っている結果として皆様に評価していただいているのは嬉しくもあり誇らしいポイントですね。ちなみに海外の工場で伺った話では、日本のメーカーが世界的に見ても圧倒的に厳しい基準で製造を行なっているそうですが、中でもASICSは一番高い基準らしいです。
商品を通じて伝えたいこと
洗練されたものづくり
–「ASICS JAPAN COLLECTION」はどのような方に使っていただきたいですか
もちろん広く様々な方々に使っていただけたら嬉しいですが、今回は通常の商品よりやや高価なプレミアムコレクションとなっていることもあり、少し高くても本当にいいものや洗練されたものを使いたい、こだわりのある製品を日常に取り入れたいという方々に使っていただけたらと思います。
また世界中で販売しておりますので、日本のお客様はもちろん、日本のものづくりに関心やリスペクトをお持ちでいらっしゃったり、日本のことを好きでいてくださる海外の方にも使っていただけたら嬉しいですね。
–実際に使っていただいた方に感じていただきたいこと、また反響としてあったお客様の声などあれば教えてください
ありがたいことに世界中からご好評をいただいております。履き心地がいい、毎日履いていたくなるといったお声や、素材やデザインの素晴らしさやものづくりとしての洗練に関する評価など多くの反響いただいておりまして、私たちASICSが技術とこだわりを込めて丁寧に作った商品として非常に嬉しく思っています。
商品を着用された方に感じていただきたいこととしてもやはり、素材から縫製に至るまで細部に込められたこだわりや洗練、それらに由来する履き心地などですね。また、所有している、着用しているということ自体が少し嬉しくなるような、そんなことを感じていただける商品になっているはずですので、それが皆様に伝わっていれば私達としてはとても喜ばしいですね。
–ありがとうございました。AJCが誕生した背景や、ASICSが考える「日本らしさ」やスポーツブランドとしての想いなど、様々なことを伺えた素敵なインタビューでした。
–シューズとアパレルそれぞれのより詳しいお話、商品に込められたクラフトマンシップについて、開発チームの皆さんにもお話を聞いて参ります。
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